特別寄稿 BREAD LAB 多東えりかさん

2026年10月10日(土)-12日(月・祝)におよそ10年ぶりの開催となる「青山パン祭り」。BREADLABが昔も今も変わらず愛してやまないパンがこの青山パン祭りで一堂に会します。今回のテーマは「CRAFT BAKERIES」。素材や製法にこだわり、丁寧にパンをつくる、手しごとのパン屋という意味です。

これまで出会ってきた、実に魅力的なパンや料理、そしてそれらを生み出すつくり手たち。彼らの手しごとは、潔く、やわらかく、いつだって尊いものです。美味しさとは、味覚が感じる旨みだけではありません。見た目の美しさ、香り、纏う雰囲気やその場に漂う空気までもが重なり合って生まれるものです。素材を想い、食べる人を想い、真心を込めてつくられたものに出会ったときの感動。それは、たったひとかけらのパンや一皿の料理からでも伝わり、まるで温もりを分けてもらったような心地よさを与えてくれます。

食べることの豊かさは、生きる喜びそのものです。

大きなパンを分けあって「美味しいね」と食卓を囲む。そんな何気ない日々のワンシーンこそが、かけがえのない豊かさなのだと、私たちは信じています。

私たちをいつも幸せにしてくれている、このつながりの輪をもう一度かたちにしたい。そんな想いから、青山パン祭りを開催する運びとなりました。「いつも美味しいものを生み出してくれてありがとう。」そんな感謝の気持ちを込めた、少し特別なハレの場に。集うすべての人とともに、心に残る良いお祭りをつくれたらと願っています。


文|BREADLAB|多東えりか Erica Tadou
2015年から青山パン祭りの企画・運営に参加。パンのある生活を愉しみ暮らしていたが、Bread Labの活動を通して、さらにその魅力を知り愛するようになる。現在は3児の母としても暮らしながら、パンにまつわるイベントやメディア等で情報発信を続けるパン好き。また、匂いフェチであり、おまけに職人フェチ。

多東えりかさん